問題です。日本酒一合、一升、一斗、一石、それぞれ何ℓですか?
問題です。日本酒一合、一升、一斗、一石、それぞれ何ℓですか?

2019.07.16

問題です。日本酒一合、一升、一斗、一石、それぞれ何ℓですか?

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「すみませーん!日本酒一合ください!」

日本酒は一合や二合といったように、「合(ごう)」を用いて注文することが多いかと思います。

無意識に使っているこの言葉ですが、掘り下げていくと…

ちょっと別な意味で日本酒を楽しむことができそうなのです。

それでは今宵も、お付き合いくださいませ。

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現在、液体の容量をあらわす言葉はおおよそが「ℓ(リッター)」表記となっています。

身近なものだと、清涼飲料水や牛乳、洗剤やガソリンといったように、食品から日用品までありとあらゆるものが。

そう、小学校の教科書から登場するℓは、もはや幼馴染みたいなものです。

そんな私もやがて20歳となり、日本酒を嗜みはじめるわけですが、

あろうことか、日本酒を注文するときだけは、幼馴染のℓ君を忘れ、合をつけてしまいます………だって、メニューに書いているわけで、そう読まずにはいられませんよね?

若気の至りからくる無関心&無頓着なのか、当時は合がどのくらいの量なのかも考えもしませんでした。ただ、酔うためにお酒を飲んでいたことがむき出しでございます。

まず、日本酒は何故に「合」で表現されているのでしょう?

それは、長さの単位に「尺」、質量の単位に「貫」を基本とする「尺貫法(しゃっかんほう)」に由来します。

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簡単にいうと昔の単位。

この長さや面積を標す尺貫法は、1960年あたりまでは、日本で使用されていましたが、後に、国際的に計量基準を統一し、正確性を維持する目的により消えていくこととなりました。しかし、日本の伝統的な業種においては常用しているところはいまだ多く、歴史的文化をリアリティーに継承させるうえで、無くすことはできないものなのです。

日本酒が國酒と位置づけられる所以は、日本の歴史と歩んできたことにあります。

それを裏付けるものが「合」というカタチを残し、現代まで伝えられているのですね。

一合=180ml

ではでは、本題へ。

問題 日本酒において一合、一升、一斗、一石、それぞれ何ℓになるでしょうか?

一合が0.18ℓ(180㎖)、一升は1.8ℓ(1800㎖)ということは、

日本酒好きの方はすでにお分かりでしょう。

さらにその上は……どうでしょう?

一斗(いっと)や一石(いっこく)なんてワードは日常会話ではまず出てきませんよね。

尺貫法の体積は、下の図のように、勺 → 合 → 升 → 斗 → 石 の順で単位が大きくなっていきます。

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鏡開きで使われる樽は、〇斗樽なんて言います。4斗樽となれば、1升瓶が40本も入る樽ということなのです。76ℓ…想像しにくいですね。(笑)

また、日本酒蔵の生産量を表すときに「石高」として登場する単位「石」は、一石が180ℓですから、1000石とあれば18000ℓ(一升瓶にすると一万本分)のお酒を造っていることになるのです。大抵がこの表記なので、覚えておいて損はありません。

この、尺貫法は現在流通している酒瓶の規格(サイズ)にも用いられています。

少しご紹介したいと思います。

時代に酒瓶の変化あり

遠い昔、日本酒は酒蔵から樽で酒屋へ納品されていたと聞きます。その酒屋がお客さんの欲しい量のお酒を通い徳利(レンタル徳利)に入れて売っていたのです。

通い徳利については、モモコのこらむ「ラベルで楽しむ日本酒!酒質とデザイン」にて紹介しています。

 

現代では、品質管理や作業上の効率性、また資源の節約や再利用の必要性などが考慮され、日本酒だけに限らず、酒類全般にガラス瓶は使用されているわけですが、ここで注目していきたいのが酒瓶の「規格」についてなのです。

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日本酒のスタンダードな瓶の規格は、一合瓶(180㎖)、300㎖、四合瓶(720㎖)、一升瓶(1800㎖)が主体となっているところでしょう。

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この容量規格、いざ並べてみると疑問に感じることが…

日本酒のハーフボトルがない理由

お酒の入った一升瓶は意外と重いものです…。それを持って家に帰るとなれば、やれ一苦労というわけで、すっかりハーフサイズである五合瓶(900㎖)ができるのは自然な流れともいえます。しかし、酒屋さんなどで見かける一升瓶の下のサイズといえば四合瓶(720㎖)ばかり。

疑問に感じていた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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じつは、ここ数年前まで、五合瓶は使われていたようで、当蔵の資材置き場にても数本ですが確認することができました。

どうして、消えてしまったのでしょう??

これには、諸説あるのですが、日本にはその昔、「盃(はい)」という単位があり、一盃を四合(720㎖)としていたことに準じているのではないかという説。

もう一つは、この五合瓶サイズから四合瓶サイズへの規格の入れ替わりは、消費者が求めるお酒の容量、併せて保管スペースの確保がひとつの要因なったではないかと…。つまり、消費者のニーズに応えた説。

仮に、前者だとすれば一周回ったということになります。五合瓶(900㎖)→四合瓶(720㎖)が語るように、僅か180㎖の差でも飲み手に対してのアプローチが変わっていくことは、大変興味深いところです。

余談になりますが、「四合瓶」は「しごうびん」と読むことは間違いではありませんが、シチュエーションによってはNGワード!!

特に冠婚葬祭の場では、忌み言葉と受け取られかねません。相手に不快な思いをさせないためにも細心の注意が必要ですね。その為にも、普段から「よんごうびん」と読んだほう良いでしょう。

300㎖瓶は尺貫法から?

300㎖以外は、尺貫法を用いて180の倍数なのに比べ、300㎖はなんとも中途半端な感じ。順当にいけば、二合瓶規格の360㎖がありそうなのですが…。

この60㎖の差、一体どこからきて、いつから始まったのでしょうか?

調べてみましたが、この真相に辿り着くことはできませんでした。

個人的には、五合瓶(900㎖)がまだ存在していた頃、五合瓶のちょうど1/3の容量であるお手軽小瓶として登場したのでは?なんてふと思ったのでございますが…。

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このように、飲みきりサイズをご家庭のお料理と楽しむには丁度良いですね。

まとめ

少しニッチな日本酒の世界はいかがだったでしょうか。

みなさんがお酒を選ぶ時の基準は、味わい?サイズ?それとも??

時代の経過とともにニーズが変わる。それは必然なことかもしれません。

しかし、長きにわたり日本の歴史が、いま現在まで継承されていることは、絶え間ない努力と、数々の葛藤があったにちがいありません。

「和の心をもって、酒造りの心とする。」

今後とも日本酒の更なる周知に向け進んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

それでは、17弾いきます!

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松平隆寿 MATSUDAIRA TAKATOSHI

菊の司酒造営業部2017年入社。一期一会を大切に 和の心を広めていきたいです。
連載「まっさんの日本酒かるた」では、遊びながら日本酒に触れられる日本酒かるたの完成をめざして、
日本酒に関わるワードをわかりやすくご紹介していきます。

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