2020.09.23
桃子です!
誰かにプレゼントをする時や手土産を持っていく時は、最後に紙でラッピングしたり、紙袋に入れたりすることが多いかなと思います。
ですが、せっかく日本酒を贈るならもっとかっこよく、スマートな感じで贈ってみませんか?
そんなスマートな感じを叶えてくれるのが「風呂敷」と「手ぬぐい」。
風呂敷や手ぬぐいは、包んでしまえば贈り物をワンランク上にしちゃう優れもの。そして、柄や結び方で決めたいフォーマルな場面や気軽に普段の手土産をもっていく場面でも対応できる万能選手。覚えておけばどんな場面にでも使えるのです!
今年はなかなか人に会うこともできないので、自分で選んだ日本酒と風呂敷や手ぬぐいでラッピングして贈るというものも乙なものです。今回は比較的簡単かつ4ステップぐらいでできる包み方をご紹介します!
それでは、「美の徳利」スタートです!
包む前に風呂敷と手ぬぐいのサイズについてお話ししましょう。
サイズは様々ありますが、風呂敷で一升瓶や一升瓶が入った桐箱を包むのであれば100cm程度、四合瓶を包むのであれば70cm程度は欲しいです。
手ぬぐいは35×90cm程度が一般に多いサイズなので包むのであれば、四合瓶1本を包むのがちょうどいいと思います。2本包んでみようと試みたのですが、ギリギリ無理でした…
ではまず、手ぬぐいから挑戦(^^)/
サイズは35×90cm、四合瓶を包みます。
①タテとヨコから見て真ん中に瓶を置き、②くるくると巻きます。③真ん中を折り、瓶側の端の布はねじります。
あとは、ねじったまま瓶の首あたりで結べば完了!
次に風呂敷!サイズは70×70cm、四合瓶を包みます。
①タテとヨコから見て真ん中に瓶を置き、②瓶の上で対の端を真結びします。③結んでいない対の端は手前で交差させ、④奥へのばします。
あとは、のばした端をきれいにねじねじして収めて、瓶の上の布もねじって真結びすれば完了!取っ手付き。
ねじって収めた部分は、リボンのように結んでも可愛らしいです♪
①こぶし1個分を開けて、瓶を置き、②手前側の布をかぶせます。③奥へくるくると巻いたら、④真ん中で折ります。
あとは、瓶の上で真結びをすれば完了!
包んだ後に気づいたのですが、風呂敷のふちが別の色だと、包んだ時に挿し色のライン(画像だと黄緑の部分)がいい感じ。
たぶん10秒で結べると思います。
①中央に置き、②上下の端をかぶせます。
あとは、左右を結んで、結び目を整えれば完了!
何気なく見ている風呂敷や手ぬぐいの柄ですが、面白い意味を持っていたりするかもしれませんよ。たくさんありますが、よく見る柄の意味をいくつかご紹介します!
柄が途切れることなく続いて行くことから、繁栄の意味が込められています。市松模様はその「繁栄」の意味から、子孫繁栄や事業拡大など縁起の良い模様として沢山の人に好まれています。東京オリンピックのエンブレムにも採用されている柄ですね。
弓で射た矢は戻らないことから、「出戻らない」の意味をこめて、江戸時代の嫁入りの支度に矢絣のきものを持たせたといいます。戻らないこと、まっすぐに突き進むことから、縁起柄とされています。卒業式に定番な柄というイメージがありますね。
麻の葉は成長が早く、真っ直ぐに伸びるため、子供の健やかな成長の願いが込められています。また魔除けの意味があり、昔から産着の柄として広く親しまれてきました。
生命力が強く途切れることなく蔓をのばしていくことから「繁栄・長寿」などの意味があり、縁起のいい文様とされています。
意味を調べるまでは、泥棒が背負っている風呂敷の柄というイメージを思っていました…
「泥棒=唐草模様の風呂敷」というのは、空き巣に入った際に唐草柄の風呂敷がどの家にもあるので、それをまず探して、盗むものを包んで逃げたからだと言われています。それほどまでに日常生活に唐草模様の風呂敷が定着していたということですね。
七宝とは仏教の教典に出てくる七種の宝のことで、金・銀・瑠璃(青い宝石)・玻璃(水晶)・しゃこ貝・珊瑚・めのう(縞状の鉱物)であると言われています。円形が連鎖し繋がるこの柄に、円満、調和、ご縁などの願いが込められた縁起の良い柄です。
まず、「純米大吟醸 菊の司 結の香仕込」と「大吟醸 てづくり七福神 和心伝匠(わしんでんしょう)」の2つ。
どちらも上品な香りときれいな甘みが特徴の華やかタイプのお酒ですが、菊の司 結の香仕込のほうがすっきりキレのある感じです。結の香は岩手の酒米なので県外の方へ贈るのにもピッタリ!和心伝匠は、酒米の王と呼ばれる山田錦を使用しています。味に厚みがあり、飲みごたえがある、揺るがない美味しさのお酒です。
次に、「大吟醸 菊の司 Vintage」。
このお酒は山田錦を40%まで精米し醸した鑑評会出品用大吟醸酒を瓶内冷蔵熟成させた、平成22年度産の長期熟成酒。カラメルの絡んだナッツのような芳醇な甘みのあるリッチな味わいでとてもまろやかな飲み心地が特長です。時間の経過によって育まれた、新酒や普段飲む日本酒とは違う味わいや香り、色を楽しむことができます。
昨年の夏はコラムでカクテルばっかりやっていたので、和のモノ(日本酒)×和のモノ(風呂敷と手ぬぐい)ということで書いてみたのですが、ほぼ風呂敷と手ぬぐいの話になった気がする。酒蔵のコラムなのに。でも、飲む以外の楽しみ方も紹介したいので良しとしたい…。
包み方の説明は文章なので、読んでいると長い気もしますが、やってみると意外と一瞬でできます。贈る季節やシーンに合わせて可愛らしくカジュアルに、お祝いの時は縁起が良いとされている柄や色を取り入れるといいですね。
ちなみに形式ばったお祝いでなければ贈る本数は1本でも3本でも構いませんが、2本が縁起が良いみたい!!
あぁ私も誰かにかっこよく日本酒プレゼントしたい…スッとね。かっこよく贈りたいです。スッと。もらった相手もきっと丁寧に包まれている日本酒をもらったら嬉しいこと間違いなし!!
では、次回の美の徳利もお楽しみにー!!
参考
フロシキスタイルHP
神野織物HP -W shop-
山田繊維株式会社 スタッフブログ「唐草模様について」
京屋染物店 スタッフブログ「市松模様の意味」
京屋染物店 スタッフブログ「麻の葉(あさのは)柄の意味と由来」
京屋染物店 スタッフブログ「七宝(しっぽう)柄の意味と由来」
きもの館 創美苑 きもの用語大全「矢絣とは」