2020.06.5
毎度!営業のまっさんこと松平です!
皆さん、日本酒を楽しんでますかーーっ!!
「はーい!!」と元気いっぱい両手上げる方も。「うーん……。」と少し首をかしげる方もコラム【まっさんの日本酒かるた】を読んだ後は日本酒を飲みたくなるはず!(そうであって欲しい)
すべての方々に日本酒を楽しんでいただくため毎回、日本酒用語をチョイスし簡単にわかりやすく解説します!このコラムは日本酒への関心・理解を深めることが最大の目的なのです。
それでは今回も元気に本題へと入らせていただきます!!
実は今、貯蔵5年、10年の日本酒が「熟成酒」や「古酒」と呼ばれ、密かに注目されています。
今回のお題は知っているようで知らない日本酒の「古酒(こしゅ)」について少しお話しさせていただきます。
日本酒の場合、酒造年度は7月1日~翌年6月30日までを1年とします。
最近ではよく「BY」などラベルに表記されている日本酒が増えてきましたね。「BY(Brewery Year)」とは醸造年度を意味しています。すなわち、日本酒の場合は酒造年度となるのです。28BYと表記されていれば、平成28酒造年度に醸造された日本酒となるわけですね。
通常はその期間に製造・出荷されたものを「新酒」と呼び、その新酒が翌年の同7月1日以降には「古酒」扱いとなるのです。さらに次の酒造年度以降に出荷されたもの(2年以上熟成)は「大古酒」となります。そもそも「古酒」に関する明確な定義はありません。汗
長期熟成酒研究会(熟成古酒の復興と研究、技術の交流や市場の開発を目的として設立された会)では、熟成古酒の定義として「満3年以上蔵元で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒」という独自の定義づけをしています。「ひやおろし」や「秋上がり」は円熟な味わいがでますが、1年や2年では熟成酒と呼ぶにはまだ早いかも……ということでしょうか。
やはり3年以上熟成させた「熟成酒」や「長期熟成」と呼ばれるものは独特な熟成香があります。
また、「ラベルにこれは古酒です!」との表示規定はありません。
しかし、1年以上貯蔵したお酒であれば「貯蔵年数」を表示できることになっています。もちろん古酒と呼べるものでもラベル表示がない場合もありますので、そんなときは酒屋さんに聞くのがベストでしょう。
定義についてはひとまず理解できましたが、実際に飲んだ時の味や香りはどーなのよ?とお声が聞こえそうなので次は熟成古酒の特徴についてのお話です。
日本酒は主に、
「薫酒(くんしゅ)」「爽酒(そうしゅ)」「醇酒(じゅんしゅ)」「熟酒(じゅくしゅ)」
と4つのタイプに分けられます。
古酒はどのタイプに当てはまるのでしょうか?
古酒は「熟酒(じゅくしゅ)」にカテゴライズされます。
熟酒は艶やかな黄金色に輝きを放ち、口当たりはとろみさえ感じさせます。また味わいはナッツやドライフルーツ、チョコレートや焼き栗など彷彿させ、熟成した複雑な旨味が口の中いっぱいに広がります。香りの余韻が非常に長いのも熟酒ならではの特徴です。さらに3年以上の長期熟成酒であれば特有の豊潤な味わいがぐっと強くなります。
自分自身、コラムを書きながらすでに生唾がとまらない状況です。
熟成古酒は醸造や貯蔵の仕方、熟成年数で個性がでます。
酒質によっては「老香(ひねか)」と呼ばれる日本酒の劣化臭も発生してしまいます。
日本酒は光と熱が大敵ですから、通常は光の当たらないタンクや瓶内で低温貯蔵されるのが一般的です。低温貯蔵をすることによって急激な化学変化を緩やかにしてあげるのです。その一般的な貯蔵方法とは異なり常温熟成(濃熟型)、常温と低温の併用熟成(中間型)などの貯蔵方法もあります。
純米酒や本醸造酒がメインとなる熟成方法で、色・香り・味わいを劇的に変化させることができますので、個性のある熟成古酒へとなるのです。
熟成温度の管理は飲み手側もできるお酒の楽しみ方の一つです。
自宅でのお酒の保管場所を考えることで唯一無二の味わいと出逢えるかもしれません。
可能性は無限大!古酒は未知数の可能性と奥深さを兼ね備えていたのです。
そして熟成の先にはきっとロマンがあることでしょう。末筆ですが最後までお読みいただきありがとうございました。
「和の心をもって、酒造りの心とする。」
人と人をつなぐお酒は本当に素敵です。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
それでは、第3弾