
2019.02.11
皆さんこんにちは、ほっけです。
年が明けてから一か月ほど経ちましたが今回が今年初めての投稿になります。どうぞよろしくお願いします。
今月は大吟醸の仕込みラッシュで、本当にバタバタしていました。そしてついに先日、今年最初の大吟醸を搾ることができました。仕込みから一か月ちょっとというところでしたが、ここまで長かったような短かったような…。
それでもまだ何本か大吟醸の醪は残っていますので、事故なく搾りまで持っていけるように気を付けたいところです。
ところで、先ほどから大吟醸が搾れたとかまだ搾ってないとか言っておりますが、日本酒の搾り方というのは皆さんご存知でしょうか?
酒蔵見学に行ったことがある方であればご存知かもしれませんが、日本酒を搾る際は槽(ふね)というものに醪を入れ、ある程度圧力をかけて搾っていくのが一般的なやり方です。
槽は大きく二種類に分けられ、自動で圧力をかけて搾る機械方式と、大きな木の浴槽のような箱に醪が入った酒袋を入れ、重りを乗せるというやり方があります。当社では機械方式で槽がけを行っています。
ちなみに、市販されている日本酒は槽を使って搾るものが多いですが、鑑評会などに出品するものになりますと槽を使わず酒袋を吊るして垂れてきたものを集める袋吊りという方法がよくとられます。もちろん私たちも出品酒は袋吊りで取っていますよ。
お酒を搾り終わると、最終的には槽の中に固形物が残ります。これが酒粕です。スーパーなどに置いてある酒粕は槽からはがされたものになります。
日本酒の搾りの時期はたいてい12月以降なので、酒粕が出回り始めるのもそのくらいということになります。つまりこの記事を書いている今時期こそ日本酒の時期であり、酒粕の時期でもあるのです!(ここテストに出ます。)
ということで今が旬の酒粕を使っておつまみを作ってみた件です。
“<材料>
・酒粕(200グラムくらい)
・みりん(大さじ4くらい)
・クリームチーズ(できれば個別包装のもの)”
※クリームチーズと言いつつ絶対に違うものが入っていますが、試しに別のチーズも使ってみましたという実験もしたためです。
0 今回使用する酒粕はもちろん当社の吟醸粕です。
個人的に裏側の説明書きにあるキウリがツボです。
1 酒粕とみりんを練ってペースト状にする。(硬い場合はレンジで30秒)
2 タッパーなどに1のペーストを敷き詰め、チーズを埋めていきます。
3 上から余っているペーストを隙間なく詰め、密封して冷蔵庫に入れます。
4 1~2日間寝かせて完成!
今回は1日冷蔵庫の中で寝かせたものを食べてみました。ほんのりとした酒粕の香りと味がクリームチーズのミルキーさと交わって良いおつまみになっていると思います。ほんのりどころではなく、がっつり酒粕を感じたいという方は2~3日寝かせておくことをお勧めします。
ちなみに、チーズのおつまみなのでしょっぱい系のおつまみだと思う方もいらっしゃると思いますが、どちらかというと甘い系のおつまみです。意外ですよね。
このおつまみを作る際に使ったクリームチーズはKiriのクリームチーズとQBBの(ほぼ)クリームチーズの二種類で作ってみたのですが、このおつまみに関してはKiriのほうがあっていると思いました。単体で食べるならどちらも大好きなのですが、QBBにするとクリームではないチーズが強く出てしまうように感じました。それはそれでいいと思いますが、私の好みとしては純粋なクリームチーズを選んで漬けたいところです。
そして今回勝手ながらクリームチーズ以外のチーズも一緒に漬けてみました。表示を見たところヨーロッパの国々のチーズの詰め合わせなのですが、かわいらしいカマンベールチーズが入っていたのでこれにしてみただけです。他意はありません。
そのかわいいカマンベールですが、なかなか酒粕の風味に合うと感じました。
もしかするとクリームチーズより…なんてこともあるかもしれません。
カマンベールチーズは今回使ったチーズの中では比較的塩味が強いほうですが、それが程よく酒粕の甘みにマッチしていたと思います。カマンベールのちょっとしたクセも変に消えたり邪魔したりということがなかったと思います。もしかしたら柔らかいチーズのほうがこのおつまみを作るときは合っているのかもしれません。
ちなみに漬けた後の酒粕ペースト(粕床)ですが、ペーストそのものにクリームチーズや味噌を混ぜてディップのようにして食べることも可能です。また、短期間かつ水分が少ないものを漬けていたこともあり水が出ることもなかったので連続してチーズや他の食材を漬けることも可能だと思います。
そして、このおつまみと合わせたいお酒なのですが、当社の七福神純米生酒を一緒に飲んだところ、濃い味で少しくどくなった口の中を優しい甘さとクリーミーさが包んでくれるので飲んでは少し食べて、また飲んでというようにゆっくりお酒を楽しむことができていたと思います。もちろんその甘さもお酒の味に合わないということはなく、むしろ濃い味のお酒に合ったさっぱりとした甘さだったように感じました。
という体験談(?)もありますので、生酒や原酒といった味を濃く感じるお酒や、お燗酒、焼酎にも合うと思います。他に当社のお酒であれば「純米生原酒菊の司亀の尾仕込」や「生酛純米酒菊の司亀の尾仕込」「和の酒菊の司」のお燗が合うと思います。
おつまみに何か一品ほしいときに参考にしていただければ嬉しいです。
また、今回私が参考にさせていただいたレシピはこちらです。
それではー(^.^)/~~~
2017年入社。 食べることが好きなので、料理も非常によくできる(ようになる予定)。
連載「ホットケーキしか作らない蔵人女子が○○つくってみた件」では、
女性南部杜氏を目指すわたしがお酒に合う?おつまみ料理にチャレンジしていきます。